Saint Vitusを最初に聴いたのは、『Born Too Late』だった。
鈍いギターを掻き鳴らした後、ゆっくりとしたリフが始まる。そこにドラムが入り、さらにベースが乗ってくる。
そして、Winoの歌。
だらしない歌い方というのか、気怠そうに歌っているように聞こえる。その歌い方も含めて、とにかく印象に残った。
歌詞の意味なんて、当時はまったく気にしていなかった。
マウトロは基本的に、のろくて鈍い音楽が好きだ。
Saint Vitusにもいろいろな曲があるけど、『Born Too Late』は、そんなゆっくりとしたSaint Vitusの魅力が特に引き立った作品だと思う。
もちろん、リアルタイムで聴いていたわけではない。リリースされてから何年も経ってから知った作品やし、今持っているレコードもSSTから出た再発盤。
それでも、この作品はレコードで持っておきたかった。

ちなみに、ジャケットを覆っている薄いシュリンクは、まだ外していない。
盤は普通に取り出して聴いているのに、シュリンクだけはなぜか残してしまう。レコード好きにはよくあるパターンやと思う。笑。
透明のスリーブが別にあるなら外そかな、あ、今日外そ。
音の遅さや雰囲気も好きやけど、ピンクを使ったあのジャケットもまた良いやんね。
『Born Too Late』を聴いてSaint Vitusが好きになり、そこからさらに掘り下げて、1st『Saint Vitus』や2nd『Hallow’s Victim』も聴き始めた。
すると、これがまた『Born Too Late』とは違う味がして、かっこよすぎた。
鈍い音質のまま、前のめりに疾走しているような曲もある。そして、Winoとはまた違うボーカルの声も凄い。
この声の主が、初代ボーカルのScott Reagersだった。
最初は少し変わった歌い方やと思ったはずなのに、聴いているうちに癖になった。Wino加入前のSaint Vitusも、こんなにヤバかったんか。
いや、「Wino加入前の方がヤバい」と言ってしまうと、少し違う。
今もWinoは好きやし、『Born Too Late』もめちゃくちゃ好きだ。ただ、最初の2枚には、また違う荒っぽさや怪しさがある。
そして、Dave Chandlerのギターがやっぱりヤバい。
実はSaint Vitusを聴き始めた頃は、メンバーのことを全然分かっていなかった。
「Winoがボーカル? えっ、ギター? どっち?」
そんな状態で、周りの人に教えてもらいながら、少しずつ覚えていった記憶がある。
こういうことを言うと、メンバー構成まできっちり把握しているシビアな音楽好きには怒られそうだ。
でも、曲を好きになるのが先で、メンバーの名前を覚えるのは後だった。
今ではSaint Vitusもめちゃくちゃ好きだ。
それでも相変わらず、メンバーの名前を覚えるのには時間がかかるマウトロでした。


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