少し前にポチった、MAD SEASONの『ABOVE』。
オリジナルは1995年にリリースされた作品で、自分が持っているのはMusic On Vinylから2013年に発売された再発盤。
180g重量盤の2枚組で、オリジナル収録曲に加えてボーナストラックも収録されている。
買ってから何度か聴いていたけど、今日は久しぶりに引っ張り出して聴いてみた。
MAD SEASONは、Alice In Chains、Pearl Jam、Screaming Treesなどのメンバーによって結成されたバンド。
ボーカルはAlice In ChainsのLayne Staley。
そして『ABOVE』は、MAD SEASONが残した唯一のスタジオアルバム。
改めて考えると、このメンバーで残されたスタジオアルバムが1枚だけというのも、なんとも言えない。

このアルバム、もちろんLayne Staleyの声がいい。
Alice In Chainsでもそうやけど、あの声が入った瞬間に空気が変わる感じがする。
でも『ABOVE』を聴いていて、それ以上に自分が好きなのが、このバンドが出している音のトーン。
うまく言葉にできない。
暗い。
でも、音が重たいというより、ずっと明るみが見えてこないような雰囲気がある。
どこかへ抜けていきそうで、抜けない。
少し寂しくて、聴いているとその空気の中へずっと沈んでいくような感じがする。
そして何より、このアルバムはずーっとこのトーンで行く。
これがスゴイよな。
曲ごとに「次はこんな感じ」と大きく景色が変わるというより、最初から最後までMAD SEASONの空気がちゃんとある。
久しぶりに聴いて、
「ああ、俺、この雰囲気が好きなんや」
と思った。
ちなみに『ABOVE』のジャケットアートワークは、Layne Staley自身が手がけたものらしい。
そう思って改めてジャケットを見ると、この絵も含めて『ABOVE』なんやろなと思えてくる。

毎日聴くアルバムではない。
テンションを上げたい時に選ぶようなレコードでもない。
でも、たまに不意に聴きたくなる。
そういうアルバムってある。
久しぶりに針を落としてみたら、やっぱりこの音のトーンが好きやった。
また不意に聴きたくなったら聴こう。
それくらいの距離感が、このアルバムにはちょうどいい気がする。


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